ライター：千種 花

2024年3月3日、この日、金沢区の高舟台小学校で一つのコンサートが開催されました。

シンガーソングライター「う～み」さんをお迎えし、ピアノの弾き語りをはじめとしたコンサートでした。

「う～み」さんは数多くのリーダーアルバムの他、千と千尋の神隠しのイメージソングなど有名作品やテレビCMでの歌といった多くの実績がある一方、全国の教育現場でも精力的に活動しています。

のびやかでクリアーな歌声、強いメッセージ力のあるMCと、会場は多くの人が聞き入っていました。

明るくてユーモア精神もたっぷりな「う～み」さんですが、実は小学生の頃は友達とうまくいかなかったりととても悩んでいたそうで、その頃の経験を子供たちに分かりやすく重くならずに伝えていました。

こんなに明るいのに、子供の頃は生きづらかったんだ…、所々で私も感情移入してしまいました。

コンサートのMCはこの春卒業する６年生に向けられていましたが、生きていく中でたくさんの辛いことは必ずある、けどそれでも生きていれば良いことがある。
ポジティブだけを押し付けるのでなく、現実もしっかり受け止めた上で前向きに生きていこうというメッセージが印象的でした。

生徒と先生が壇上に上がり、一緒に校歌を歌いました。

校歌の次には課題曲の翼をください、さっきまで尻込みしていた子供たちもどんどん壇上に集結、しまいには横いっぱいになりました。
「う～み」さんの呼びかけ、さすがですね。

子供も大人も一体となって、手拍子をして歌っています。

最後の曲では手話通訳で、手を動かして歌いました。

コンサートは大成功にお開きしました。

実はこのイベントはPTAで初の主催イベント、そのお話について役員の黒田さんにお話しを聞いてきました。

このコンサートを開いたのは子供達のため、コロナ禍でたくさんの楽しみを制限され奪われてしまった中、ようやく日常に戻りつつある今「表現する、感じる経験」をさせてあげたかったという思いからでした。 
急に決まった企画にもかかわらず多くの子供たちや保護者が集まり、先生方からも積極的に協力を得られ、大変感謝の気持ちでいます。

また、これからの子供達に、生の音楽やアートを全身で感じてもらえるようなイベントを保護者、学校、地域によって続けられ広がっていってほしい、と黒田さんは仰います。

今回のコンサートでは大人も子供も楽しみ、時にしんみりと涙ぐんでいたりと、感動的な内容でした。
終わった後の黒田さんは大きなことをやり遂げた達成感で晴れやかな表情でした。
この気流が今後もきっと続いていくはず、私もそう信じています。

コロナ禍も沈静化し、街では多くのイベントが復活し活気を取り戻しつつあります。
子供たち、特に今の６年生は学校生活で多くの行事が中止となったり、友達と会うことや何かを体験することを制限されてきました。
これから卒業していくみんなが、中学校にいったら思う存分青春を楽しんでほしいな、そう強く思わせるきっかけとなったコンサートでした。

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